戸建投資の効果的なやり方を実際の物件を使って分かり易く説明します(仕入れ偏)

直近で賃貸用にすべく購入した戸建物件があります。

この物件を例題として、戸建投資(もしくは再販)について、

  • どういう物件を買うべきか
  • いくらで買うか(目指すべき利回りについて)
  • どういったリフォームをするべきか
  • 客付け方法
  • 管理について

を語っていければと思います。また、「再現性」を重要視し、不動産業者だから出来るんでしょ?と言われないような物件・方法を題材としていければと思います。


こちらが今回購入した中古戸建です。

おもいっきり山を背負った「土砂災害警戒区域」
築約40年、塗装を恐らくは一度もされてこなかった外壁と塀
スーパーまで車で10分超、コンビニも10分近くかかる、物件手前には急坂が有り
残置物は全てそのままにされている。
家電も全てそのまま、残置物撤去にいくらのお金がかかるかが重要。
水回りにかかるお金がどれだけかかるかが戸建投資では重要。
そこに住んでいた方の性格・趣味・志向などが「読み取れてしまう」
戸建投資には精神力の強さも求められる

どういう物件を買うべきか

一言でこの物件を表すなら、

「クソ物件」

です。(笑)

しかし、商売の本質は「安く買って高く売る(高く貸す)」ことです。この物件は確実に「クソ物件」ですが、それでも利益を出す方法はあります。それは、「ドクソ価格」で購入することです。

ドクソで買って、クソで売る

非常に安い金額で買えれば、クソ物件でも利益を出すことができます。

ドクソをクソで売る(クソをドクソで買う)、クソを普通で売る(普通をクソで買う)、普通を高値で売る(高値を普通で買う)、高値を超高値で売る(超高値を高値で買う)。こうすれば確実に利益を出していくことができます。

この考え方は「商売」において最も大事な、重要な考え方です。

物件の質が悪いからダメ、立地が悪いからダメ、価格が高いからダメ、ではないのです。物件の質が悪いけど、でも滅茶苦茶安い値段で買えれば利益が出せる、滅茶苦茶安く買えれば少なくとも損にはならない、という考え方がビジネスでは非常に大事です。

もっと言えば、「全ての条件が良い」物件は競争率が非常に激しく、「個人投資家」まで情報が回ってこないのです。当たり前のことですが、そういう「神物件」は最も早くに情報を得た「不動産業者」が買うに決まっています。

よって、「神物件」が回ってくるはずがない個人投資家は、「ここが悪いけど、ここで勝負することができる」という「多角的に、総合的にその物件を判断する」ことが必要となります。

一言で言うならばその物件の本質的な価値を正確に算定し、それより安い金額で買う!ということです。

・どういった物件を買うべきか?

「全てが完璧」な物件は存在しない。一見悪いところがある物件でも、自分なりの着眼点をもってして、その物件の本質的な価値を算出し、その価値よりも安い金額で購入できる物件を買う。さすれば最低でも「損」はしない。

ドクソ」で買って「クソ」で売れる物件を購入する。


いくらで買うか(目指すべき利回りについて)

クソ物件は「ドクソ価格」で買え!と言いましたが、その「ドクソ価格」というのはいくらならばよいのでしょうか。

これは全て「数字」の計算で求めることができます。この部分に難しさや抵抗感があり、不動産投資が上手くできない、不動産投資に踏み込めない人が多いのではないでしょうか。

私は下記のような計算をしています。

  • 購入金額 X 万円
  • 諸費用 50万円(仲介手数料、登記費用、不動産取得税、固都税清算金)
  • リフォーム費用 Y万円(リフォーム費用は後述するが180万円程度)
  • 年間ランニングコスト 家賃の20%(固定資産税、火災保険、修繕積立金、空き室リスク)
  • 家賃 Z 万円(今回は月額5万円、年額60万円と設定)
  • 取りたい実利回り 15%(ここは地域や物件の築年数によって変わってきます)

0.15 ≦ (60-0.20・60)÷(X+50+150) = 48÷(X+230)

X ≦ 90

つまり、上記の諸条件(リフォーム費用の算出、家賃の想定、取るべき利回り)を自分で設定することができれば、「いくらで買えばいいのか(いくら以下で買えばいいのか)」がわかるわけです。(例題の物件だと90万円で買えれば損はなさそうだと分かる)

リフォーム費用の算出は工務店さんを連れていけばいいだけだし、家賃の想定はathome、suumoなどから近隣相場を拾ってくることは簡単にできますよね。諸費用も少しネットで検索して調べれば、初心者の方でも簡単に費用の算出をすることができます。(出来ないという人はまずネット検索技術のレベルアップが先決です!)

また、目指すべき利回りについてですが、これは地域や物件の築年数などによって変わってきます。

例えば東京の一等地に存在する新築物件であれば、実利回りが3%程度だとしても、売る時にさほど値段が落ちていないことが想定できるし、欲しい人も多く手放しやすいメリットもありそうです。

そういった物件は、小さい利回りでも問題なさそうですよね。

しかし、例えば例題の物件のように「私の次に購入する人はいないであろう」みたいな「クソ物件」の場合は、「次の人に売れない=使い潰すしかない」と考えなければなりません。

つまり、そういった「クソ物件」では、実利回りで15%程度を得ていき、8年程度で税金分も考慮し投資資金を回収、その後また8年程度で投資資金と同額程度の利益を確保。あとは出来うる限り使い潰す、といったことを考えなければならないのです。

・いくらで買うか(目指すべき利回りについて)

リフォーム費用や家賃などの諸条件を自分なりに設定し、いくらで買えば損はしないかの金額を出す。

いくらの実利回りを得なければならないかを、地域・物件の状態を見極め算出する。(計算が必要な部分であるが、おおまかに下記のように考えれば良い)
エリア(市区町村)良し、新築or築浅、立地良しの場合・・・5~8%程度
エリア(市区町村)良し、築古、立地悪いの場合・・・9~12%程度
エリア(市区町村)悪し、新築or築浅、立地良しの場合・・・9~12%程度
エリア(市区町村)悪し、築古、立地悪いの場合・・・13~16%程度(ここだけは本来は20%程度欲しい、理由は使い潰した後の処分方法が無い場合が多いから)

私の本物件の購入金額ですが、30万円で購入しています。(次の売り先が絶対に確保できないと感じていたため、実利回り20%近くを確保したかったため)

一応、不動産業者の人に優先的に情報が流されましたが(売主が瑕疵担保免責を求めていたため、また販売金額が低すぎるので大変な思いをして個人の人に媒介をしても旨味がほぼ無い)私が買わなければ個人の方に流していたと思いますので、私が不動産業者だからこの金額で買えたわけではありません。

しかし、恐らくはほとんどの個人投資家の方がこのレベルの物件は「クソ物件」すぎて買えないはずです。「ドクソ」を「クソ」で理論を習得できていないと手を出せない典型的な物件だと感じます。

次回はリフォーム内容についての解説をしていきます。

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