私は中古住宅を購入し、リフォームをして再販売するという事業をメインに据えて不動産会社を経営しています。そして、有体に言えば、そこそこ稼げてもいます。
結構な人から
「不動産業なんて人口減少時代に儲かるの~???」
「中古買ってリフォームして売るだけで利益が出るなんて、チョー簡単じゃん、俺もやろっかな~ww」(いいからはよやれや)
なんて言われますが、当然今の時代人との差別化やリスクの上手な取り方が出来なければ「稼ぐ」ことはできません。
中古住宅再生業の業務内容は大きく分けると、
・仕入れ
・リフォーム
・販売
・住宅ローン、引き渡し、アフターフォローなど
と、大きく4つに分類されますが、各シーンごとに私が気を付けていることについて書いていきます。
仕入れ
中古住宅再生業で、最も大変で、最も時間がかかり、最も大事な部分、それが「仕入れ」です。
物件仕入れには色々な方法があります。
・他の不動産業者さんからの仲介で仕入れる
・弁護士、司法書士などからの任意売却案件持ち込みで仕入れる
・家を売りたい人から直接仕入れる
・不動産競売や公売で仕入れる
大体上記のどれかに分類されてきます。
①ほかの不動産業者さんからの仲介で仕入れる
この方法が一番多くなる仕入れの方法となりやすいです。
一般的には開業直後というのは、売主様から直接買い取りの依頼を頂くことは少なく、それまでの付き合いのある不動産業者から情報を回してもらうことになります。
私が注意していることは、
・情報をもらったらその日の内に物件を見る。(現地に行くことが無理ならストリートビュー等で)
・情報をもらった次の日には(出来ればその日中に)大体の目安の金額でいいので、これくらいなら買い取れるというのを出す(金額的根拠もしっかりと添える)
・60坪前後の土地、30坪前後の建物を外壁塗装なども含めてフルリフォームした時の金額と、各リフォームの箇所ごとの大体のリフォーム費用を記憶しておき、物件を見た時に一瞬でおおよそのリフォーム金額を出せるようにしておく(思考の速さと正確さ、決断力によってその人の信頼度が決まる)
と、いうものです。
私の場合は、情報をもらった瞬間にグーグルで住所を検索して、
「フルリフォームした時の想定売り値」「リフォーム費用」「かかる諸経費」「利益(想定売り値の25%程度)」を1分以内に算出して、おおよその買取金額を返答できるようにしています。
出来るだけ早く数字を出すことによって、相手の不動産業者さんが「その数字だとちょっと売主と希望と違いすぎるから違う処にも聞いてみよう」「その数字なら売主さんも納得してもらえるだろうから早速電話してみよう」などすぐに考えることができ、要するに「相手の時間を損なわない」ことが出来ます。時間ってこの世の中でお金と同レベルで大事な物なので、何事においてもですが、スピードに気を付けることで差別化を図っています。
また、どうしても買取再販はその特性上買取金額が低くなりやすいです。
それは、リフォームをした後利益を乗せていかねばならないし、購入時には仲介手数料・不動産取得税・登録免許税・測量・防蟻工事がかかり、所有期間では固定資産税・火災保険費用・管理費などがかかるからです。更に売却時には消費税がかかります。(購入時、個人の方から買う場合は消費税はかかりません。)
普通の不動産会社さんは、こういった買取業者特有のコストをあまり知りません。(仲介業務がメインで自社で買い取ることを余りしないから)
結構平気で、
買取金額+リフォーム費用=売り値
みたいな計算をしてきます。(それでどうやって食っていけっていうんだよぉ…)
実際の計算は、
買取金額+リフォーム費用+利益+諸経費+消費税=売り値
のようになります。
「どうしても買取だと司法書士への登録免許税、不動産取得税、消費税や、各種もろもろな費用がこれだけかかり、利益は最低これだけとっていかないと、会社の経費や人件費がこれだけかかりますからやっていけませ~~~ん」
と、相手が何も知らない素人だという想定で常に説明することが大事です。出ないと「なんだコイツは!自分だけ儲かりようとしおって!」と思われてしまいます(笑)
長くなってしまったので、次回に続きます。
次回は「 弁護士、司法書士などからの任意売却案件での仕入れ」からです。
初めてコメントさせていただきます。
現在千葉県で売買仲介業を営んでいるのですが、
仲介だけでは厳しく買取再販への参入を検討しています。
こちらのブログを拝見し質問なのですが、
測量は毎回しているのでしょうか?
境界標がしっかりある場合や境界明示で
買取った場合でもやっていますか?
タイミングとしては買取後、再販までの間に
やるという解釈で宜しいでしょうか?
お忙しいところ申し訳ございませんが、
ご返信をお待ちしております。
すいません、今気付きました。
測量は毎回実施しております。境界標がしっかりある場合でも測量はいれてしっかりと測量図面・境界標写真・立ち合い同意書を作成してもらっております。
タイミングとしては買取後、再販までの間に行っております。
本来は買取前にやるのがベターですが、私の場合は懇意にしている測量士に買取前に現地調査にいってもらい、問題がないようであれば買取後に、問題があり得る場合は買取前に測量を行っています。