中古住宅再生業(中古住宅買取再販業)での独立4

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②信頼できる工務店の探し方、仕事の発注の仕方

信頼できる工務店の探し方についてですが、まず知らなければいけないことは、

リフォーム工事というのは経験値が無い業者では出来ないぐらいに、難易度の高い工事である

ということです。

抜いても建物全体の強度が保てる柱はどこか、といったことも新築案件しかやらない業者さんだと分からないことも

リフォーム工事では、既存の建物を活かしつつ、新規に建具などの建材を発注し、上手く現状の間取りに適合させていきながら仕事をする必要性があります。一方新築工事というのは、現在はプレカット工法の発達により、ローコスト新築住宅などではプラモデルを工作するかのごとく手順が簡素化されています。

そうしたローコスト新築戸建ての現場に慣れている大工さんでは、リフォームの仕事は中々施工を上手にすることができません。最終的に面倒臭くなって「ウチはリフォームは無理だよ~」と投げてしまいます。

要するにどんな大工さんでもリフォームの工事を請けてくれるというわけではないんだよ、むしろ、リフォームやりたくないって工務店・大工さんの方が多いよ。ということです。

さて、であれば熟練の大工さんに頼めばいいかというと、そうした大工さんは単価が高いのでリフォーム費用の増加につながります。現在の中古住宅再生業は競争もそれなりに活発化してきていますので、売価の下げ競争もきつく、そうした大工さんに頼むことによるコスト増は中々に許容できないものがあります。

となると、技術的にはまだ発展途上の業者さんになんとか頑張ってもらうしかありません。つまり、信頼できる工務店の探し方は、

・見つけるのではなく、自分で育てる
(施工済み物件を見せながら、詳細な指示を落とし込んだリフォーム図面でリフォーム内容を指示するなど)

ことが大事になってきます。ただ開業当初は中々育てながら、自分の仕事もしっかりこなし、会社の利益もしっかり確保することは大変なので、

・既に中古住宅再生事業の下請けとして働いている工務店さんをなんとかぶっこ抜くに協力してもらう

当初は最初から技術力がある工務店さんをなんとかして見つけることも大事だと思います。見つけ方は、中古住宅再生業をやっている会社の現場で大工さんをナンパするのが一番効率的だと思います(笑)

工事の発注の仕方についてですが、リフォーム工事というのは新築と比べて細かな指示内容が増えます。例えば、コンセントは交換するのか、照明は交換するのか、床はフローリングを重ね張りするのか、根太からやり直すのか、清掃はどのレベルまでするのか、クロスは何番台を使うのか、建材はどのクラスの物を使えばいいのか、などなど。

工務店さんも商売ですから、出来れば自社で利益がたくさん残る形にしたい。だから、指示にないところは安い部材を使ったり、床や壁の強度などに多少の問題があったとしてもそのまま進めてしまう、なんてことは当然します。

ここで、「そんなのは酷い業者だ!使いたくない!」と思った方、アナタは商売人として未熟or才能が無いかもしれません。悪いのはそうした指示をしなかったり、建物に対しての知識の少ない自分です。商売においては、特にアナタが経営者なら、騙される方が悪い、という考え方は当然あり得ることなのです。

なので、最初の方はそれこそしっかりと、慣れてきたとしても油断せず、しっかりと詳細な指示を落とし込んだ図面を業者さんに渡します。また、問題になりえそうな部分を大工さんとしっかり打ち合わせをする、プロの目線から見てここはこういう風にリフォームしたほうがいいなどありますか?という質問をすることで、図面の完成度を高めていきます。

タイルは張り替えるか?玄関は鍵交換のみか、新品にするか?下駄箱はどのような物を設置するか、段差の解消は?壁はクロスを貼るか?
玄関と廊下の高さを同一にすると、タイルから玄関の高さが高くなりすぎる、玄関を2段構造にすると床のスペースが少なくなりすぎる、ということで断念。
玄関ドアを新品にするとかなり高くなるが、コストをかけるだけの価値があると考え実行。非常に綺麗な玄関となってくれた。
玄関と廊下の段差がやはり気になる…。次こうしたリフォームをするときは段差解消でやって比べてみようと思う。
左側に間取り図や簡単な注意点、右側に詳細なリフォーム発注内容を書き込む、口頭でのリフォーム発注はトラブルのもとで、しっかりと図面を「こちらで」作成して上げることが大事だ

画像のように、玄関部分だけ考えても発注内容は多岐に上ります。しっかりと大工さんと打ち合わせをして、工事内容を絞り込みます。最終的な内容はリフォームの発注図面にしっかり記入して大工さんに渡します。図面を渡されることで大工さんも「最低限、この内容をしっかりと施工すればよい」という安心感も産まれます。(大工さん側からすると、口頭でこんな感じにやって~と言われるのが一番困る、とのことです。)

よって、発注で気を付けることは、

・しっかりとリフォーム発注図面を作成する。また、作った図面を叩き台として大工さんと詳細な打ち合わせを重ね、プロとしての意見をもらい、リフォーム図面を作りこむ

ことが大事になってきます。

次回は販売についてです。

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